「うちの子、感覚が敏感かも?」感覚過敏とその対策

「掃除機の音を怖がって耳をふさいでしまう」
「特定の服を嫌がり、同じ服ばかり着たがる」
「強い光を見ると目を細めて避ける」
お子さんにこんな様子が見られると、「もしかして感覚が敏感なのかしら?」と心配になることがありますよね。これは感覚過敏と呼ばれる特性で、音、触覚、光、においなどの刺激に対して、通常よりも強く反応してしまう状態を指します。感覚過敏は、発達障害のあるお子さんに多く見られますが、そうでないお子さんにも起こることがあります。
今回は、感覚過敏の特徴、よくある行動、家庭でできる対策について、親目線でお伝えします。
感覚過敏とは?
感覚過敏とは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚などの感覚に対して、通常よりも強く反応してしまう状態を指します。これは、脳や神経が外からの刺激を適切に処理できないことで起こるとされています。また、感覚過敏とは反対に感覚が鈍い「感覚鈍麻」と呼ばれる特性を持つ子います。
よくある行動の例
感覚過敏のあるお子さんには、次のような行動が見られることがあります。
① 音に敏感(聴覚過敏)
- 大きな音(掃除機、ドライヤー、トイレの水流音など)を怖がる
- 騒がしい場所(スーパー、幼稚園の集団活動)が苦手
② 触覚に敏感(触覚過敏)
- 特定の服の素材(タグ、縫い目、ウール素材など)を嫌がる
- 歯磨きや髪をとかすのを嫌がる
③ 光に敏感(視覚過敏)
- 蛍光灯の光がまぶしく感じる
- 日光が強いと目を開けられない
④ においに敏感(嗅覚過敏)
- 特定のにおい(香水、洗剤、食べ物のにおい)を嫌がる
- 給食のにおいが苦手で、食事の時間が苦痛
⑤ 味に敏感(味覚過敏)
- 特定の食感(トロトロ、ザラザラ、モサモサ)が苦手
- 新しい食べ物を拒否し、決まったものしか食べない
家庭でできる対応策
感覚過敏のあるお子さんが少しでも快適に過ごせるよう、家庭でできる工夫をご紹介します。
① 音が気になる子には
- ノイズキャンセリングイヤーマフや耳栓を使う:スーパーや電車の音を軽減できます。
- 静かな環境で過ごせる時間を作る
② 触覚が気になる子には
- 服のタグを切る、肌触りのいい素材を選ぶ
- 無理に触れさせようとしない:お子さんの感覚を尊重し、無理に刺激に慣れさせることは逆効果であることを理解しましょう。
③ 光が気になる子には
- サングラスや帽子を活用する
- 蛍光灯ではなく、暖色系のライトを使う
④ においが気になる子には
- 無香料の洗剤やシャンプーを使う
- 苦手なにおいがある場所では、ハンカチで鼻を覆う工夫を
⑤ 食事が苦手な子には
- 食べられるものを軸に、少しずつ新しい食材を試す
- 無理強いせず、子どものペースに合わせる
お子さんが安心できる環境を大切に
感覚過敏のあるお子さんにとって、苦手な刺激は大きなストレスとなります。無理に慣れさせようとするのではなく、お子さんが安心できる環境を整えることが大切です。
まとめ
感覚過敏は決して「わがまま」ではなく、お子さんの脳が感じる刺激の違いによるものです。無理に「慣れさせる」よりも、環境を整え、安心できる対策をとることが大切です。こでまりまーるでは「感覚統合」というバランス遊びや圧刺激を取り入れたアプローチをすることで、少しずつ刺激に適応できる機会を作っています。
もし、「どこまで対応したらいいの?」「うちの子の感覚過敏、どう付き合っていけばいいの?」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひこでまりまーるにお気軽にご相談くださいね。