子どもの言葉が遅いかも…どこまで待てばいい?親が知っておきたいポイント

「うちの子、なかなか話さないけど大丈夫かな?」
「もう少し様子を見てもいいの?それとも相談した方がいい?」
お子さんの言葉の発達について、こんなふうに悩むママやパパは少なくありません。周りの子が次々と言葉を増やしていくのを見て、「うちの子は大丈夫?」と不安になることもありますよね。でも、言葉の発達には個人差があり、少しゆっくりな子もいます。
今回は言葉の発達の目安や、相談すべきサイン、親ができる関わり方についてお伝えします。また、専門家である**言語聴覚士(ST)**がどんなサポートをしてくれるのかもご紹介します。焦らず、お子さんの成長を見守りながら、必要なサポートを考えていきましょう。
言葉の発達の目安(1歳・2歳・3歳)
言葉の発達は個人差がありますが、一般的には次のような成長が見られます。
- 1歳ごろ
- 「ママ」「ブーブー」など、簡単な単語を発する(初語)
- 指差しをして「欲しいもの」や「興味のあるもの」を伝えようとする
- 大人の言葉をよく聞き、簡単な指示(「ちょうだい」「バイバイして」など)がわかる
- 2歳ごろ
- 10~50語ほどの単語を話すようになる
- 「ワンワン いた」「ママ くる?」などの二語文が出てくる
- 「イヤ!」などの自己主張の言葉が増え、会話のキャッチボールができ始める
- 3歳ごろ
- 100~200語以上の単語を使い、三語文(「パパ 会社 行った」)が話せる
- 「なんで?」「どうして?」など、質問が増える
- 簡単な会話のやり取りができるようになり、発音もはっきりしてくる
これらはあくまで目安なので、「うちの子は少し遅れているかも?」と感じても、焦りすぎる必要はありません。言葉の理解が進んでいて、表現方法がゆっくりなだけの子もいます。
相談すべきサイン
「待っていてもいいのか、それとも専門家に相談すべきなのか?」
そんなときは、以下のサインをチェックしてみましょう。
✔ 1歳半~2歳を過ぎても、意味のある言葉が出てこない
✔ 2歳を過ぎても、単語の数が増えない・二語文が出ない
✔ 3歳を過ぎても、簡単な会話が成り立たない
✔ 発音がはっきりせず、親以外の人にほとんど通じない
✔ 呼びかけても反応が薄い(耳の聞こえが気になる)
✔ オウム返しばかりで、自分の言葉で話そうとしない
これらのサインが複数当てはまる場合、一度専門機関に相談してみることをおすすめします。
親ができる関わり方
お子さんの言葉の発達を促すために、家庭でできることをいくつかご紹介します。
1. たくさん話しかける
言葉のシャワーをたくさん浴びせることが大切です。例えば、お散歩中に「赤いお花が咲いてるね」「大きなワンワンがいるね」などと実況中継するように話しかけてみましょう。
2. 絵本の読み聞かせをする
絵本は言葉の発達にとても効果的です。親がゆっくり読んであげることで、言葉のリズムや使い方を学ぶことができます。
3. 質問をして会話を引き出す
「これはなに?」と問いかけたり、子どもの言葉に対して「そうなんだね、もっと教えて!」と興味を示すことで、話す意欲が高まります。
4. 言い直しは優しく
子どもが「ワンワン いた」と言ったら、「そうだね、ワンワンがいたね」と自然に正しい形で返してあげると、無理なく正しい言葉を学ぶことができます。
5. 指差しやジェスチャーを大切に
ことばが出る前の段階では、指差しやジェスチャーも立派なコミュニケーションです。「これが欲しいの?」と確認しながら、言葉を添えていきましょう。
言語聴覚士(ST)に相談すると何がわかる?
言葉の発達について専門的にサポートしてくれるのが、言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist, ST)です。STに相談すると、次のようなことがわかります。
- 言葉の遅れが「成長の範囲内」か「専門的なサポートが必要」か
- 言葉の理解力や発語のレベル
- 聴力や口の動かし方に問題がないか
- 適切な発語の練習方法や、親の関わり方のアドバイス
「まだ小さいし様子を見ようかな…」と迷う気持ちもあるかもしれません。でも、相談することでお子さんに合った関わり方が見えてきます。
早めに相談するメリット
言葉の発達のサポートは、早めに始めるほど効果が高いといわれています。特に2~3歳の時期は、言葉の吸収が盛んなため、適切なサポートがあるとグンと伸びることがあります。
「相談=すぐに療育が必要」というわけではありません。専門家に一度話を聞くだけでも、今後の育児の参考になります。「もっと早く相談しておけばよかった…」と後悔しないためにも、気になることがあれば気軽に相談してみましょう。
お子さんの言葉の発達には個人差があります。「うちの子はまだかな?」と気になる気持ちはとてもよくわかります。でも、焦らずにお子さんのペースを大切にしながら、できることをしていきたいですね。
言葉のことでお悩みがあれば、こでまりまーるまでお気軽にご相談くださいね。