子どもの姿勢が崩れやすい・手先が不器用かも?親が知っておきたいこと

姿勢が崩れやすかったり手先が不器用だったり…わが子のそんな様子に、親は「ちゃんとさせなきゃ」と心配になりますよね。こうした発達が気になる子どもは珍しくありません。子どもにはそれぞれペースがあり、適切なサポートで少しずつ成長していきます。親目線で知っておきたいポイントを紹介します。
発達の目安と気になるサイン
一般的には5歳ごろになると子どもは正しい姿勢で座れるようになります。しかし発達には個人差があり、小学生になっても姿勢を保つのが苦手な子もいます 。例えば、椅子に座るとすぐ体がくにゃっと曲がってしまう、転びやすい、ボタンや箸がうまく使えない…そんな不器用な様子が見られることがあります。
とはいえ、子どもは決して怠けているわけではありません。 姿勢が崩れやすいのは、体を支える筋力やバランス感覚がまだ十分でないのかもしれません。手先の不器用さも、指先の器用さがこれから育つ段階なのでしょう。医学的にはこうした特徴を発達性協調運動障害(DCD)と呼ぶ場合もあります。DCDは5歳児の約5%に見られる発達の偏りで、決して珍しいことではありません。過度に心配しなくても大丈夫です。
親の心構え:焦らず見守る
お子さんの発達が気になると、つい「早くできるようにしなきゃ」と焦ってしまいがちですが、発達の基準はあくまで目安 。多少ゆっくりでも心配しすぎないでください。何より大切なのは、お子さんのペースに寄り添うこと。無理に「早く!」と叱るより、少しでもできたことをたくさん褒めてあげましょう。できた経験が増えると子どもは自信をつけます。親も肩の力を抜いて見守りましょう。
家庭でできる運動あそび
おうちで遊びながら、姿勢や運動機能を伸ばすこともできます。日常に取り入れやすい運動あそびの例を紹介します。
- バランス遊び: 片足立ちやケンケン(片足跳び)で平衡感覚を養いましょう。体を支える力がつき、姿勢の安定に効果的です。
- ジャンプ遊び: 両足ジャンプやケンケンパなどジャンプ系の遊びもおすすめです。脚力がつくほか、全身の連動した動きの練習になります。
- 指先を使う遊び: 粘土やブロック、折り紙などで手先の器用さを鍛えましょう。箸で豆をつまむ遊びも効果的です。
作業療法士(OT)に相談する
「家で工夫してみても心配が消えない…」というときは、専門家に相談してみましょう。作業療法士(OT)は発達支援のプロで、療育の現場で活躍しています 。遊びを通じて姿勢や運動のトレーニングをしてくれるので、お子さんに合ったコツを教わることができます。
こでまりまーるでは、作業療法士のスタッフも在籍しています。困ったときは一人で抱え込まず、こでまりまーるにお気軽にご相談ください。
こうした悩みは決して親御さんのせいではありませんし、お子さんも少しずつ成長しています。焦らず見守りましょう。それでも不安なときは専門家に頼ってくださいね。
<参考文献>
子どもの姿勢保持や不器用さに関する発達障害の解説 (姿勢を保てない子ども、発達障がいとの関連性は?原因と対策を公認心理師が解説) (5歳児の5%に見られる発達障害、DCDって知ってる?乳幼児期の特徴は「ミルクの飲みが悪い」「おすわりが遅い」など〖専門家〗|たまひよ)、
家庭でできる運動遊びの効果 (感覚統合を促す遊び例17選!必要な支援を楽しく取り入れよう - 教えて!BRIDGE - わかりやすくカンタンな「療育」の話)、
作業療法士による支援の役割 (〖第3回〗発達障害を知ろう!姿勢が悪いなどには、理由がある!?~身体篇~ | リガクラボ - あなたの毎日に笑顔をプラスするWEBメディア | 日本理学療法士協会 リハビリテーション 理学療法 医療 介護 暮らし 健康 予防)、
発達の目安と親の心構えに関する助言 (〈親に寄り添う発達支援・下〉離乳食もゆっくりでOK 体の姿勢、スプーンの素材…別のアプローチを | 東京すくすく)。